つらつらと雑文。
MACHINA EX DEO
ゴスロリに思うこと
あるいは少女の戦闘服
2003.11 注意書き
某殺人事件に関連して検索エンジンで来られた方へ
あなたが欲しいような記述はこのページにはありません。帰れ。
少なくとも、対象を「チガウモノ」「異常」に押し込めるべくスケープゴートとステレオタイプを求める人に読ませるモノはありません。自分の頭で考える人に材料を提供するには吝かではないのですがね。──だから帰れってば。
2003.06 注意書き
現在当雑文執筆者・維如星はこのゴスロリ論を破棄しています。
今見返すと皮相に過ぎますな。
で、本当は改訂版を書きゃいいのですが、現在その時間が取れぬまま(っていうか書き出すとえらく長くなりそう)。しかし当ページを検索エンジンで引っ掛けてくる方が余りに多いので、とりあえず本注意書きだけ付記させて頂きました。
……セコいやり方だとは承知してます。が、ゴスロリ、そして(今は寧ろ)ゴシックの愛好者の一人として、今の自分の考えがコレだと思われるのは悔しいので……
最近ゴスロリが妙にお気に入りの如星ですこんにちは。
先日ゴスロリ系の店を眺めてきました。
……アレは強烈な装いですな。一歩間違えば……いや間違わずとも立派なコスプレ。でも最近街中で見かけることも多くなったし、ああいう服に公民権が付与されることには基本的に賛成。やりたいようにやれるってのはいい事なのですから。
しかし、見かけることが増えたとはいえ、やはり少数派の趣味であることは確か。今日行ったお店は、そんな人たちの情報交換、雑談場所にもなってるみたいで、店員と客の会話が楽しそうでいい感じでしたね。店員がちゃんと「似合った」服を着てたのもポイント高し。……なんとなく、マイナージャンルの即売会みたいな空気にほのぼの。
しかしゴスロリってのは、同じ「ロリ系」としても「ゴシック系」としても、一種独特の雰囲気がありますねぇ。ただの「合の子」でもないような。
「ロリ」というと、すぐ思いつくのが「ピンハ」。
あのふりふりで如何にも!という姿は、正直似合ってる人を探すのが大変でもあります(ぉ)。そのイメージは、やっぱり「絹に包まった愛玩の対象」であり「永遠の処女」でもあるんでしょう。
片や「ゴシック」というと、ヴァンパイア・スタイルともいえる、割とライブ系のおねーさま方が着てますな。あれ本当はゴシック・パンクっつーのかな。形式美、冷たさ、強さの象徴。
「ゴスロリ」は、どっちかといえばゴシックの直系で、黒と白の美しさ、冷たさに、ちょっとメイド風やふりひらを加えた感じ。でもロリっぽくて可愛い面もある、不思議な服。(ちなみにピンハより「似合う人」を多く見かけるのは、似合わない人は着ないのか、似合う人口が多いのか……)
しかし「ゴスロリ」には「ピンハ」に見られるような、クマを抱いてちょこんと座ってる、ってイメージは不思議とないんですな。どちらかと言えば、ウサギを片手で無造作につかんで、斜に構えてしっかりと立っている、という雰囲気。さらに加えるなら、ピンハの女の子があどけない表情を赤らめてる横で、ゴスロリの子は自らの太腿を伝う一筋の血にも一顧だにしない、という感じでしょうか(ぉぃ)
この違いは、ピンハが「無垢」で、ある種の「媚び」も感じさせるのに対し、ゴスロリは媚びているようでどこかに拒絶がある。
『ホラ、あんたら男の好きなロリだけど何か?』
とでも言えばいいのか。
要するにゴスロリは「強い」んですな。媚びてないけど、アンタの望む少女ではいてやるよ、という受容と拒絶の融合。白のレースに包まっているのは、無垢な少女ではなく、明らかな毒を知っている女性─── それが、心地よい。毒を含んだ冷たい笑いに、ゾクゾクする。如星がゴスロリを好きなのは、そんな心地よい絶望感を味わわせてくれるからなのでしょう、きっと。
─── やっぱり如星はマゾなのか。