「今思えば、遙は天使だったと思うんだ……」
「……あんですと?」
「あの夏、遙は俺をこんな悪魔から救ってくれるために目を覚ましたんだよ」
「……寝言をほざいてるのはこの口か?」
「なのにまさかなぁ。天使が悪魔に負けてしまうとは……うううっ」
「ハァ? その判定を下したのは誰だと思ってるさ」
こ、こいつ煽りに載ってこなくなったな……。
正しい2ちゃんねらーとしての教育が行き届いて来たらしい……。
ま、ともあれ。
まさか遙のことを冗談にして口に出来る日が来るとは思ってなかったもんなぁ。
それだけあゆと自然にいられるようになったってのもあるし、あれから遙が意外にも、俺と友人のままでいてくれている安心感もある。
「ほれウジ虫野郎、さっさとあたしの飯を用意しな」
「へいへい。だりーから適当に済ますぞ今日は」