VERBA VOLANT, SCRIPTA MANENT.
如星はここ一年ほど、サンタ・マリア・ノヴェッラの
(そういや一度銀座の日本本店(?)じゃなくて伊勢丹メンズで補給した時、自分用だと伝えたら「セレブですね」と言われて少々嫌ァな気分になった記憶が。おだて言葉のつもりなのかもしれないけど、身体に触れるモノにちょいと金を掛ける事に、曲がりなりにもメンズトイレタリを扱うフロアの人間がそういう意識でいるのは萎える。ま、その人はS.M.N.直属の店員じゃなかったからまだいいんだけどさ)
さておき、ある日シャワーを浴び始めてから、石鹸が切れてるのに部屋のストックを持ってこなかったことに気が付いた。まぁもう身体を濡らしてるし、面倒だったのでそこにあった「植物物語」のボディーソープを久しぶりに使ってみたのである。そういえばこいつも植物由来原料だったな、などと思いつつ泡立て始めたのだけど……。
く、くさい。これが強烈に臭いのである。いや、決して悪い匂いではないのだけど、文字通りむせ返るような、煙たさすら持った甘く強烈な香りが浴室に充満して、実際一瞬吐きそうになってしまった。……植物物語ってこんな果てしなく合成的な匂いがしたもんだっけか? 今ぐぐって見たら「洗う成分は100%植物原料」という微妙な表現がしてあったけど、香り部分は違うってことなんだろーか。つーか植物由来原料という果てしなく怪しい代物だったのね……。一方のサンタマリアノヴェッラの方は天然成分の香水なぞが主力なぐらいだし、天然の香付けには一日どころか400年の長があるところと較べてもしょうがないのだけど、こうも「落差」を感じるとは思わなかった。
うーむ、これが「自然な味に慣れた後の化学調味料」って奴だろうか? 普段毎日のように使い込んでいたものだけに、そんな慣れと反動が来てしまった模様である。元々鼻は悪くない方だったけど(茶葉趣味が始まってからは一応磨きも掛かってるかも)、こういう反応は正直、我ながらちょっとびっくり。
相方と久しぶりにStonefree@横浜に行って飲む。
カルヴァドスやちょっと不思議な甘めのアイル・オブ・ジュラ(特殊なラベルのやつだったけど思い出せない……)など堪能したのだけど、今日のヒットは自分が頼んだものではなく、相方が注文したブラックシール(黒アザラシ)というバミューダラム。151プルーフ、つまり75.5度という強烈かつ濃厚なラムを、ロックでいただいた。曰く、80プルーフ(40度)版もあるらしいけど、そちらではブラックシールの持つ本来の甘み、深みが今ひとつらしい。それよりは、強烈ではあっても151版ロックで少しずつ薄めて飲むほうが旨いそうだ。
最初の注ぎたてを飲んでみると、75.5度といってもアルコールに誤魔化されず、キッチリとラムの甘さ、良い意味での雑味がしっかりと感じられる濃厚な味わいである。が、これも旨いのだけど、もう少し氷が溶けて半ば薄まった状態で飲んでみると、これが笑っちゃうほど旨い。第一印象は「ザラメの氷菓子」。別に凍っているわけでも、ざらついた砂糖が入ってるわけでもないのだけど、まるでラムでできたイタリアのグラニテ(カキ氷)を食べたかのような、冷たさの中でラムの濃い雑味がまだらに舌に刺さる感じ。ラムは何となくぬるい状態で飲むものと思ってただけに、この旨さは意外だった。大当たり:)
今日の一滴="酒:ブラックシール・ラム" (2005/03/11)
二日酔いか肩凝りか、軽い頭痛を持て余して家でだらりと過ごしていたので、こんな時こそと思い立って積本の処理に着手する。……といっても、まず手を伸ばしたのは昨日買ってきた「鋼の錬金術師(10)」なのだけど:) ──物語も佳境、相変わらず順当に面白い。また相変わらず、話の二面、三面展開が巧い。以前にも書いたけど、これだけ少年漫画の王道を走りつつ物語がマンネリ&インフレ化しないのは、この作者の物語る能力の賜物なんだろうなー。とりあえず端的に言うとロイ最高。
そして予定通り(笑)鋼錬が面白かったので、これを機会によーやく冬コミ時に買い溜めた同人誌に着手。……ええ、元々冬に買い溜めた分を消費し切るのが夏コミ後だったりする方なもんで(汗)。ともあれ、鋼錬は女性向けで801の多いジャンルではあるけれど、軽いものであれば友情モノとして流せるレベルだし、何よりストーリーの練り込みは流石。戦争物という側面を正面から描いた作品などもあり、改めて同人世界の奥深さを悟ったり。
2005.04.12追記:本当は個々の面白かった本をここで紹介しようと思ってたけど、ま、いろいろあって日記が切れてしまいましたな。
今日の一滴="−−−−" (2005/03/12)