06/28現在、よーやく新ノートPCでの環境構築着手。差し当たり日記書き&物書き環境を優先し、とりあえず過去日記から軽く進めるとしましょう。……夏祭りに向けて、推力はほぼ全開で。
先週「父の日」とやらのプレゼントに、バーボンを選んでみたのですよ。
日記でも書いているように、如星自身の基本は同じウィスキーの中でもモルトなのですが、父親の好みはバーボン。下手に祝い事の酒、ワインだのシャンパンだのを上げるよりも、自宅飲みの酒にちょろっといいモノを──という発想からして、すでに酒飲みのソレなわけでありますが。
とはいえ、前述の通り如星はバーボンは余り飲み付けておらず、銘柄にも無知。とりあえずモルトの勘に従って、シングルカスクで蒸留所名が打ち出されてるようなものを手に取ったわけですが、決め手は店員のニヤリとした一言、「そいつァ旨いですよお客さん」。恐らくその酒の仕入れ担当であろう彼の台詞は、酒飲みが自分の好きなモンを売る時の、同好の志への愛情表現に他ならぬと判定。迷わずそいつに決めたのでした:)
で、先日ソイツを自分も飲ませてもらったのですが、いやー、その旨さに打ちのめされるばかり。モルトの木の香りを「香り高い」と言うならば、熟成されたバーボンのそれは「樹液の様に濃厚な」とするべきか。どっしりと、芳醇な樽の香りを吸い込んだバーボンは深い甘みすら帯びていて、年を経て得た丸みと見事に調和。まるで何処かブランデーのようだけど、それでいてバーボンならではの(いい意味での)雑味、荒っぽさもしっかりと残っているのですよ。……もうこれは完全降伏。すんません、今までバーボン舐めてました_| ̄|〇
というわけで今回のバーボン、ヴェリー・オールド・セントニック17年。これからもちびちびと相伴させてもらおうと企む今日この頃でした。
今日の一滴="バーボン:ヴェリー・オールド・セントニック17年" (2004/06/22)
仕事のフェーズに谷間ができたこともあり、ちょいとご褒美的にリフレッシュ用休暇を金曜一日だけ取得。相方の希望もあって山の上ホテルに連泊することにした。派手ではない分落ち着きやすいし(別に派手なところでも落ちついちまう性質ではあるけれど)、疲れ気味の時には細やかな配慮というのが一番ありがたいモノとするならば、やはりこの場所の選択は一番理に適っているのだ。
仕事後そのまま足を向け、まずは畳の匂いを吸い込みながらベッドにばたり。この不思議な感覚がなんとも心地よい。そのままここを拠点に、近場の強みを生かして(笑)アニスなど堪能し、寝る前には軽くバーで一杯を。うーん、平日仕事後とは思えない充実さ、手足を存分に伸ばせる快適さ。やっぱいいのぅ。
先日のバーボンが忘れられず、今宵の寝酒の一杯は熟成深いバーボンを……ということでBlanton'sを。恥ずかしながら知らなかったけど、これは一応「定番」と呼ばれる類のモノらしい。メイプルみたいなあの濃厚な木の甘みはセントニック固有のものだったようだけど、ブランデーのような香り高さは十分に堪能。こういう酒を傾けていると、横でくだ巻いているおばちゃんですら、愛すべき環境に思えてくるから不思議なモンだ。
今日の一滴="バーボン:ブラントン" (2004/06/24)
たまには横浜定番のプレチェネッラ以外でも手軽なイタリアンはないモンかとぐぐった結果、六本木ヒルズにある「ザ キッチン サルヴァトーレ・クオモ」に行ってみた。
脊髄で選んだにしては、確かにお手軽さと味のバランスはなかなかに良し。思ってたようなショバ代(苦笑)感もなかったし、ピッツァは(値段とサイズは別として)プレチェに匹敵するような旨さ。アラカルテを頼みつけないよーな人でも入り易くしてる等、あちこちに配慮が感じられたかな。……が、そういう意味ではやっぱり「入門風」で、食後用のチーズの揃えがまったくなかったりと、ちと物足りない部分もあったけど、立地のお手軽さとオープンな雰囲気で、使い勝手は良さそうだ。
ちなみに、外神田某店で見たエスプレッソマシンが鎮座していて思わず笑っちまいました。やっぱあれはイイマシンなのですねぇ……。ええ、締めのエスプレッソは文句なしでしたよ(笑)
初の4回目。この先も延々と、記録を更新し続けてくれますように。Amen.
今日の一滴="酒:グラッパ・ディ・サシカイア" (2004/06/25)
とにかくある特定の趣味に大爆走できる、というのはヲタのヲタたる所以だし、その趣味を他者に開陳する時に周りが見えなくなる傾向もヲタのヲタたる所以ですが(苦笑)、自分をその趣味の深みに到達させた力の一つであろう「受け入れる心」や「共感」をもう少し周りにも発揮して、せめてヲタ同士ですら相手が引いてる状態で滔々と語り続けるのは止めねーと、それは「ダメヲタ」になっちまいますよ。
しかしこの「ヲタ」という言葉、原義の「オタク」であった頃は、一つの、いや時には複数の「趣味」に邁進し、ある種常識世界の一部を切り捨てる代わりに(…)、自己に確立した明確な価値基準を持って他者に語れるくらいの「高み」に到達した人がそう呼ばれていた気がする。いやもちろん人間としてはかなりダメな域というのは変わらないんですが(笑)。……じゃあ今は、というと、なんかこう「秋葉趣味」や「萌え」に転んだ人を指す言葉になっている。しかもここ数年の「参入者」を見ていると(あくまで自分の見た範囲での話だけど)、趣味の深みに「到達する」というよりは、他に趣味も娯楽もないし、友人関係も希薄で、でもなんとなく「ヲタクな知り合い」に誘われてふらふらと、ゲーマーズやメディアワークス辺りの商業物を淡々と摂取し、まぁ彼らなら自分を強烈否定もされないし……という流れで、「ヲタ(秋葉趣味者の意)」という自分が所属できる集団に「堕ちてくる」傾向があるなぁ、と思うのだ。
ま、元々オタクって言葉は堕ちた人に対する呼称だし、上記「趣味の極み」なんて意味合いは、ごく一部のエリアで限られた期間使われていたに過ぎず、社会的にも認知されている元の意味に戻っただけ、ということなんだろうな。……しかしそれはそれで寂しいのは確かなので、個人的には密かにそういう「堕ちてくるだけ」の輩を「ダメヲタ」と呼んで区別してみたりする。空しい。
……普通に「マニヤ」という言葉を使えって?
今日の一滴="酒:モエ・エ・シャンドンでブラックベルベット" (2004/06/26)
新しいノートPC、ThinkPad X40が自宅に到着して実に3週間。忙しさでまったく手付かずだったけど、よーやくこの週末に本格火入れ(初期不良対策の動作確認だけはしてた)を行い、自己の環境とすべく練成開始である:)
仕事・趣味双方がPC・ネット環境を起点にしている如星のような人種にとって、ノートPCというのは生活面全てにおける「手に吸い付くが如き」端末であり、相棒同様。買ってきたそのままでは当然使い物にならず、一大環境構築・チューニングを施していく辺りは、その他昔ながらの「使い込むべき道具」と変わらないわけだ。あなたの周りの「コンピューターにうるさい人」が作業環境について一家言持っているのは、純粋にそれが自分の作業効率・品質に直結していくことを自覚しているからなのだ。……もしかしたら、ただのヲタ心かもしれないけど|∀・)
しかしこの構築作業、どう手馴れてきても丸一日掛かる上に、如星は今回初めてOSをWinXPにしたこともあり、「余計なお世話」機能を諸所切り落としていくノウハウを習得しながらの進行。結局一度フルリカバリーを掛ける羽目にもなり、とりあえず外に持ち出せるレベルにするのに丸二日掛かってしまいました……_| ̄|〇
と言うわけでX40の使用感をば。ちなみにモデルは2371-7VJ、CPUが1.20GHz、ディスクが40GBのやつですな。
まずは何を置いても、小ささは予想通り非常に良い。今までのX24と縦横それぞれ2cmぐらいずつしか変わらないのだけど、持ち運び時や膝の上で開いたときの快適感は随分違う。これはサイズだけでなく、重さにして500gという差、そしてフォルムもあるんだろうなー。X24も悪くなかったけど、キートップ面より底面のほうが狭いデザインは、見栄えこそするが使用感や持ち運び感はイマイチだった。よくスーツの袖をコーナーに引っ掛けて「手前を軽く持ち上げて落とす」羽目になったしね。……ま、ともあれ、小さくなったけど液晶もキーボードも狭さを感じさせないのは、やはり巧い。打ちやすいピッチを維持したサイズでは完成形といえるのかもしれない。
それ以外では、まぁThinkPadということで大きな違いは無いですな。動作がきびきびしてるのは単純に新しいからだし(X24は実に2年間就役してたわけだ……)。またネット上の評判では、40GBディスクは動作音がうるさいと聞いていたのだけど、X24と比べてしまうと、本体のファン動作音も含めてまったく静かである。確かに、時折するヘッド退避音らしきクリック音はちと驚くけどね。
一方の不満点、まずはコネクタ周りのデザインですな。フォルムは良くなったけど、デザインは悪くなっている。後方にバッテリーを配置した以上仕方がないのだろうけど、コネクタが左右と言うのは大変使いづらい。特にオフィス利用を想定されているThinkPadのはずだけど、オフィスデスクってのは大抵左右の余裕より奥行きの余裕の方があるもので、左右にケーブルを出すと、そこは他の物を置けない領域になってしまう。実質左右にでかいノートになってしまったわけだ。おまけにノートPCで一番つなぐ「線」であろう電源とイーサが左右に分離してしまっているため、ケーブルが両側を占領する羽目に。うーん、ヘッドホンジャックやVGA等、頻度の低いものを片側に寄せてくれればよかったのだが……。
またキーボードもちと不満。七列完全配置の維持は当然なんだけど(これが無くなったらThinkPadではない)、打鍵感はもっさりと重い。メカニカルな良質の重さではなく、ストロークが深くなったのに底でのクリック感が全然ないというか。今まで「指を滑らせるように」打てていたX24からの慣れもあるだろうけど、特に小指で押すキーが「押せてない」ことがあって苛立つことがしばしば。個体差かとも思ったけど、英語キーボードに換装しても変わらなかったので、これがX40の打鍵感らしい。
あとこれは分かってたことだけど、やっぱりCFスロット廃止は辛い。SDのIOカードは高いし、SDカードは「CF経由」で読ませることもできるけど、その逆はできない。CFスロットはある意味、一つしかないPCカードスロットを補える存在だったけど、SDスロットは未だそうではないわけだ。IBMはCFを使うマイクロドライブ等も出しているのになぁ……。
……とまぁ不満を色々漏らしましたが、とは言えサイズメリットとThinkPadとしてのバランスを考えると、十分に「当たり」なノートPC。まぁ、元々Xナンバーの一番艦(X20,X30)は半ば試験機で、二番艦(X21,X31)で改良されて化けるのが常。今回は買い替えのタイミングでX41(?)は待てず、若干人柱な面もありますが、日々使い倒す道具としては十分理想の域に到達している模様、ということで:)
今日の一滴="紅茶:ロータス・ロワイヤル" (2004/06/28)
たまたま仕事が早くはけ、そしておよそ梅雨らしくない空気が余りに気持ちよい。こうなれば日没前には急ぎ帰り着き、自宅ベランダで夕空でもつまみにしようと企み、帰り際にチーズ屋に寄って帰る。
後は時間との勝負である。暮れ行く空を仰ぎながら駅からの道を早足で抜け、ザッとシャワーを浴びて余計な汗を流す。気分は酒ではなくお茶、疲れた身体に香りと共に染み込みそうな、ベトナム蓮茶を選んでみる。抽出の合間にベランダのテーブルと椅子をざっと拭き、───見事、落ちる前の太陽に間に合った:)
乾いた空気に程よい風、夏とも秋ともつかない切れ切れの雲が、ちょうど日没前後の光をはらむ。淡い青が濃紺へと深まっていくにつれ、満月に近い真白の月が金へと姿を変えてゆく。いかにも東洋的な甘い香りを蓮茶から深々と吸い込んで、背もたれに首を預けて最後の残照に意識を拡散させる。夕空は日没後の僅かな時間の方が美しい、という台詞を思い出しつつ、いつの間かこんなにも「空」に憧れと癒しを見出すようなった自分の平和っぷりに苦笑する。君望物書きの影響かのぅ、などと謎の客観視などもしてみたり。
買ってきたマスカルポーネに粉砂糖とグラッパだけをつき混ぜ、お茶と共に堪能。「アマデウス」のサリエリがこれを食っていたのを見て、一度自分で試してみたかった超お手軽レシピである。いや、ラムではなくグラッパを使っている点において、100%イタリア愛国心の発露といえるかも:)
それにしても、我ながらなんと優雅な仕事後のひと時(苦笑)。でも、こうしてほんの少し準備と懐に気合を入れれば、自分にご褒美をくれてやって自らの精神を回復するなんざ、あとは「タダで味わえる」空ひとつあれば充分、ってことなのだ。うーん、やっぱり不思議なほどに平和的な如星脳。
今日の一滴="茶:ベトナム蓮茶(半発酵)" (2004/06/30)