先日、長年愛用していたティーポットを割ってしまった。
洗い物を片付けようと、重い耐熱ガラスの器を動かしたところでティーポットの取っ手に直撃させてしまい、磁器であるポットの側は無抵抗で取っ手がすっ飛んでしまったのである。ガラス器の方はかすり傷一つ無く、まったく勝負にならなかった模様であった。
紅茶にはまり始めて最初に買ったティーポットであり、就役すること6年余。紅茶を出すという1stポットの前線からは退いたものの、紅茶を保温する2ndポットとして長年如星的紅茶生活に多大な功労のあった存在である。本体自体にはまったく問題がないのだけど、さすがに取っ手が完全に欠けてしまった状態で使い続けるわけにもいかない。やむを得ず如星的茶葉軍令部は彼を一階級昇進の後、退役と決定。なお長年の功績に鑑み、如星的茶葉議会は
ま、思えば紅茶にはまった理由なんて些細なモノだったけど(ヤン・ウェンリーに倣って紅茶好き、という台詞を真に受けたある人からのプレゼント)、いつの間にやら完全に趣味として如星の中に定着して今に至る。このポットはそんな如星の紅茶的人生を最初から見守り続けてきた存在であり、その退役にはやはり感慨深くなろうというものである。長年、ご苦労様でした。
そんな訳でティーポットが1つだけになってしまったのであるが、2ndポットの席は部屋でゆっくりと紅茶を楽しむには欠かせない存在である。空位は数日と許されず、早速新たなティーポットを選別、就役させることとした。
しかし、あちこちのポットを見て歩いたのだけど、要求するスペックを満たしているポットはただ1つを除いてまったく存在していなかったのである。それは、
なのだが……。1の条件は、妙にデザインが凝っていたり、ティーポットの癖に円筒形だったりするものばかり。コーヒーポットならそれでもいいけど、ティーポットは急須型じゃないと茶葉が舞わないのである。また2の条件は絶望的で、みんな1つの大穴で、中に茶漉しのような籠を入れるタイプ。これだとますます茶葉の舞うスペースが無くなるので却下。おまけにそれが金属製だったりすれば、金気が水に出てしまうではないか……ううむ。
結局、双方の条件を満たしており、しかも安いときているAfternoon TeaRoom・ATラインシリーズのティーポット(S)を2ndポットとして採用することに。しかし、これ今の1stポットと同型艦なんだよね……。あまりにも芸が無いので避けたかったんだけど、機能優先で行くと仕方がないですな……。
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/02/11)
月曜休んだのと、火曜が祝日なのと、金曜早く帰る為に柄にも無く真面目に仕事をしちゃったりしてるので、日記を書く余裕も書く内容もありませんでした……。
某業務用WebアプリのHTMLテンプレート部分再設計とかやらせてもらえたりしたので、半分趣味のようにこなしていたのは事実ですがね。なんせ<TABLE>に<TD NOWRAP>、<FONT>まみれのHTMLを使っているモンですから……。ここに手を入れられるチャンスなんてなかなかないですよ:) ある程度マトモな文書構造と、デザイニングにスタイルシートを使わせるようにゴリゴリ改造。
もちろん「IE5.5で見た目が正しく表示される」以上の何物も求めてられていないし、文書構造だの技術仕様だの何だのという理由が通るはずも無いので、ひたすらに「工数が減る」「メンテが楽」という方向で周りを説得したわけでありますが。楽になるのは本当の話ですからね;)
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/02/13)
バレンタイン向け短編を書こうとネタを練っていたけど、結局書けずじまい。時間が無かったのは事実だけど、それ以上に根性がねえ。獅子座流星群に間に合わせたくて当日深夜数時間気合を入れたあの頃の根性が、ね。
未完、と冬に配布されていた彼の作品を改めて読み返してみて、その文格が強烈かつ精緻に一次作品を匂わせていることに愕然とした。それでいて、彼が表現せんと欲するモノはまた確固たる独自の匂いを発していることにもだ。月姫、空の境界という「小説」である一次創作を深く読み込み、理解した上での、さらに小説による二次創作、という難事に彼が正面から向き合っていることを痛感させられる。
一方で俺は一体何をやってるんだか。2ヶ月もの間(冬コミにいらっしゃれなかった方々に対しては実に半年)書くことを止めている、という純然たる事実に加え、書いているものが本当に一次作品である君望を匂わせているか、考えが甘くなっている自分に気づく。そして「書きたいこと」が「書けること」に置き換わっているのではないだろうか。
改めて、繰り返し思う。俺が書きたいのは、強烈な一次創作に出会ったときに、「自分が見た世界と、自分が思った理想」
を詰め込んだ何かであるということを。小説という表現を借りて、それを自分以外の人間に共有して欲しい──そこが原点である以上、やはり俺は(一次)創作作家にはなれないのだろう。モノを書く楽しみは知ってしまったし、頭の中にある世界を活字に叩き付けて他者に提示する快感を味わいたいとも思うが、君望が目的で小説が手段なのか、小説が目的で君望が手段なのか──確かにその違いは曖昧だが、その何れが大きいかはやはり大切な指針ではなかろうか。
「愕然」。それは如星という人間の全ての趣味の始まりであり、自分が愕然とするほどに衝撃を受けたものは一通り自分のモノとせねば気が済まない。歴史然り、同人然り、茶酒然り、女性然り。であれば、俺はここまでに得た「愕然」を決して放置すべきではない。未だに消えぬ衝撃がそこにあるのなら、自分はそれに素直に従うべきなのだ──それこそが、自分のスタイルなれば。
本当の要諦は「小難しく考えるな」ってコトなのかもしれないがね。ド素人が書きたいもので悩むなど百年早いわ。
……それにしても、かつて物を書くことに踏ん切りをつけてくれた彼は、俺の視点からは隔離され、静止しているが故に最良の道標となり得るのかもしれない。その言葉は、また自分を揺り動かした。
Summary="happy.happy.valentine" Physical:92 (2003/02/14)
月曜日の夜になると、週末の疲れがどっと出てくる罠。……平日の疲れ? そんなもの知らんニョー:)
……などと言いながら、ちょっと最近会ってなかった珍しい人に誘われてしまったので、Cafe Serie→Stonefree→Serieもいちど、なんて極悪コースを平日初日にやってしまったのでありました。頭にガンガン酒が回っている状態で、されど身体にまとわりついた嫌な汗をシャワーで流し落とすのは、ある意味マゾヒスティックな快楽であると気付く、そんな月曜の夜。
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/02/17)
作者の思惑にしてやられているなぁ、と読んで痛感する作品。
別にその「妙に媚びたりしていないヲタク時代以前の普通のメイド像」なるものにさして感銘を受けたわけではないのだけど、一方で著者が明らかにマニヤだと分かる19世紀英国的文化の描写は、確実に狙ったとおりの萌えを与えてくれるのであります:) ビクトリア朝、貴族的なるものの最後の残照、ってヤツですな。
ストーリー自体は定番といって良いネタだけど、むしろそれが安心して作者の世界を味わえる要因になっているのかも。定番と言っても飽きるようなモノではないしね。英国的なるものが好きであればお勧め。
相変わらず、サラリと異世界を描くのが巧いなぁ。
闇と雪に閉ざされた世界、という強烈な異世界を扱っているんだけど、それを普通に日常とした人々を描くのが巧いというか。妙にくどい世界の説明を延々とせずに、それでいて世界を理解させてしまう力というか。世界の全てを語らず、必要なところのみを読み手に提供することによって、その物語に必要なはずの世界設定が逆に主たる物語を侵食してしまうのを防いでいる訳だ。「最終兵器彼女」の時も思ったけど、うーん、巧い。
凡百以下の物書きにゃ、「普通の世界」を自然に読者に見せるのが精一杯で、「異世界」を自然に見せるなんて困難の極みですからなぁ(そのくせ設定厨は氾濫してるけど)。
俺は仕事を最大推力で進める気も(根性という名の)才能もまったくないのだが、どうも上は俺は100%以上の推力で働かせたいらし。俺は人並みの仕事量で人並みの評価を7割の出力で貰えりゃそれでよかったんだがねぇ。まったく、勝手に人の推力を推測するんじゃないよ。
……にしても、世の人々には、平日夜の行動って「仕事してるか、家で鼻毛を抜きながらテレビを見てるか」しか在りえないのかね。趣味に残りの30%+15%ぐらいの推力を費やしているという想像は彼らには生まれないらし。どうせ話しても永久平行線なので口にゃしませんが。
Summary="給与は未練か" Physical:87 (2003/02/18)
2ch語でもRO用語(逆毛語)でも、その会話をホワイトノイズのように自分のコミュニケーションの裏で流していると時折思うんですが……。内輪ネタは否定しない、っつーか高効率な非可逆圧縮言語としてむしろ歓迎もしてるんですが、それでもそれが「内輪ネタ/用語」だという認識は常に持っておかないとイカンと思うのですよ。いずれの場所も多様な人間が繋ぐ場所であって、高圧縮言語ってのは相手が同じ解凍プロトコルを持っていなきゃいかんのだって忘れてやしませんか、と。共通言語はまどろっこしいけど、その代わり意味の誤差が最も少なくなるように(一時代の言語に限ったって一応何十年以上を掛けて)チューニングされてきているんですからね。
─ユリウス・カエサル文章は用いる言葉の選択で決まる。
日常使われない言葉や仲間うちでしか通用しない表現は、船が暗礁を避けるのと同じで避けねばならない。
そんなことをぼんやり考えてたら、そーいや2000年も前から「激しくガイシュツだったw」なぁ、と思い出したのでとりあえず引用。
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/02/20)