MACHINA EX DEO
如星的茶葉暮らし

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The most precious element of this world is "neta". Amen.

【2003-03-21-金】

【東ローマ帝国、宋王朝、フィレンツェ、百済、キリスト教世界…】

ネタをネタと承知でネタで対峙。

あーあ、ロシアあたりエイリアンを装って、適当に地球の人が住んでなさそうな所に爆弾落としてくれないかな。いかにも怪しげなUFOとかいっぱい飛ばしてさ。そうすればみんな戦争やめて、アメリカもイラクもフランスも北朝鮮も、全地球人の心がエイリアン迎撃のために一つになるかもしれないのに。

if→itself 0:48 2003/03/22【人は笑いを表現できるただ一つの動物だった】

如星が脊髄で力いっぱいお勧めする小説:

  • 佐藤大輔「地球連邦の興亡」
  • 神林長平「戦闘妖精・雪風」

強力な外敵を迎えても、あるいは強力な外敵が存在してすら、内部抗争というのは維持または加速するという例:)(北朝鮮はおろか何処の国も……) まぁ今の現実にしたって、もし「本物」が来ても「あれはロシアの陰謀」とか言い出しかねない世界ですからなー。

そういや実際の歴史を見ても、外敵の存在が内の団結を促した例ってほとんど思い当たらない罠。ビザンチンの連中に倣って言うならば「マクドナルドのゴールデンアーチをバグダッドで拝むくらいなら、エイリアンの方がナンボかマシ」って感じっすかねぇ? 後世から見ると不思議なぐらい救い難い内輪もめで数多の国が滅んできたという、やっぱり救い難い現実。

参考:実際外敵が来ると内輪もめ(あるいは内乱)で滅ぶパターン
  • 「相手陣営のやり方では負ける!」と相手陣営を倒すことに全力を注いでしまう
  • 「まぁきっと何とかなるさ。そんなことより今日の俺の政権だ」と現実を直視しなくなる
  • 「相手が政権を取るくらいなら、別に国が滅ぶ方がマシ」と国より自分を取る

【攻殻的眺望】

表参道にある「Nid CAFE」。

最近ふらりと出かける都内のお気に入りのカフェの中でも、この眺めを求めていく、ってな場所は珍しい。大抵の寛ぎ系のカフェはアパートの一室等で、窓の外のカオスが心地良くはあっても、眺めと呼ぶには足らないものだし。

このNid Cafe、足音の心地よい古木の床張りに、ソファーでなくとも柔らかな座り心地の椅子。狭さを感じさせない開放的な空間を、クラシカルなインテリアが埋めている、そんなカフェ単体としてもレベルの高い店である。

でも何より好きなのは、この窓からの不思議な眺め。目線と同じレベルに雑多な住居、安アパートやボロビルの屋上などがずらりと並ぶ。その雑多な屋根が形成する地平線の向こうに、不意に近代的な高層ビルや東京タワーがニョッキリ生えている。このコントラストが、どーも俺には「攻殻機動隊」の世界をイメージさせてしまうのである。生活層、貧富というモノがエリアによって明確に区切られた、あるいはこれからの日本が本当に向かうかもしれない世界。その雛型となる風景はこんなんかなぁ、などとぼんやり考えながら。

ともあれ、よく晴れた日など、一番奥の窓際の席を占領し、ヒビの入った窓を開けて、この窓からの眺めを広い空と共に味わうのが、格別の週末の昼ってモンである。あまりに心地よかったので昼間から酒をかっ食らい、MoetのCMみたいな写真まで(中身はただの安いスパークリングであってシャンパンではありません)撮ってしまったり:)


Summary="−−−−" Physical:-- (2003/03/21)

【2003-03-22-土】

【age++】

そんなわけで、気がつくとあげぷらしてました。

ま、歳さえとれば今の苦痛から抜け出せると思っていた少年時代はとうに流れ去り、今や誕生日自体は別に嬉しくもなんともないのデスよ。歳をとる、というだけの行為にさしたる意味を見出さなくなって数年。いや、むしろ誕生日が来るたびに、余りに早く流れてしまう一年に驚き、自分のやりたい事から追い立てられているかのような気分になったのはいつからか。あと何年、今の「自分自身の指標」に従って生きていけるだろうか……等々。ま、所詮は「不安が無い故の不安」程度なんでしょうけどね。

だから嬉しいのは誕生日ではなく、誕生日を祝われるということ。こんな神の失敗作が地に投じられた宇宙の敗北記念日を、幾多の人が祝ってくれることなのであります。何故ならそれは彼等の人生に私という存在が現れたことを、少なくとも今この瞬間は喜んでくれているということなのですから。ましてや、それが私が一目置く人たちからの言葉であれば、この宇宙の大失敗も赦せようというモノではありませんか:)

私の誕生日を祝ってくれた全ての人へ。

例えすれ違いざまの何気ない一言であろうとも、その祝福が私が一年間を生き延びてきた証であり、その一年間に対する最大の評価なのです。今日この日、言葉で、あるいはそれ以上の何かを私に与えてくれた皆様に、ここに心からの感謝を。ありがとう、そしてまた一年、よろしく。

【その辺のトラットリア】

“Pulecenella”プレチェネッラ@横浜、ようやく行ってきました。予想通りというか、予想以上にいい店でした:)

──例の「Serie」の隣に、前々から非常に気になる店があったのです。レンガと白の漆喰風の壁に、一面のテラスウィンドウ。何より、薄暗い夜道にオレンジに光り、遠くからでも見える「TRATTORIA」の無骨な縦並び文字看板。そう、その店の前だけを写真に取れば、イタリアのその辺のストリートに見えるくらい、その店は非常に「イタリアっぽかった」のです。小洒落てるとか、派手なイタリア風とかではなく、「んー、遅くなったけど腹減ったからなんか食ってくかぁ」とローマの路地でふっと見上げた看板、という風情なのでありますよ。(イタリア旅行経験者に見せると「あー、確かになんとなく分かる」と言ってもらえるんだけど……言葉にするのは難しいっすな:)

しかしながら、店頭のメニューを見ると、値段は決して「その辺の」モノではない。馬鹿高いという程でもないけれど、思いつきで入るほど安くない……そんな感じの店でした。そっち方面に行くときは大抵Serie目的なので、その雰囲気が気にはなりつつもついつい行かずじまい。しかし、ある時ふと思い立ってぐぐる様に聞いてみると、実際なかなかの名店という評価の店であることが判明し、かくして誕生日を機会に行ってみたというワケです。

──いやー、めっさ良い店でした。

外観だけではなく、内装や店の雰囲気も自然に懐かしいイタリア風でグッとくる。またウェイター(カメリエーレというべきか?)も実にフレンドリーで、かつ誰もがキチンとメニューに精通している点はポイント高し。食前酒を飲みながらメニュー選びでちょっと悩んでいると、マスターらしき人が色々と相談(?)に乗ってくれる。普通にフルコース量をアラカルトで頼もうとしたら胃袋を心配されたけど:)。メシを食い始めてからも、例えば如星はワインに弱く食事中は発泡水を頼んでたのだけど、こちらのグラスを見て注ぎに来るタイミングが絶妙。サービングのレベルは価格帯以上のモノでした。

肝心の食事の方も手抜きナシ。イタリア南方ナポリ系なのか、魚介類をしっかりと使った料理が多いのが印象的。また「ピッツェリア」を名乗るだけあり、パスタを2皿取ろうとしたところ代わりに勧められたピザは、日本じゃなかなか出会えないレベルでした。「イタリア風」を名乗り無駄にクリスピーなものではなく、薄いけどしっかりとした生地を使っていて大変ウマー。真鰯のピザが切れていてスタンダードなマルゲリータを頼んだけど、プチトマトを使ったソースは逸品でした。自家製練り込み系パスタも美味しかったし、何より味付けがあまり「日本化」されてない、……巧い表現が見当たらないのだけど、「キチンと異国風」な辺りで嬉しくなってしまう。それでいて日本人が「旨い」と思うツボを押えてきてるのだから。

少し値段は張るけれど、もう少し気軽に来て堪能してもいい、文字通りの「トラットリア」。都心辺りのお高くとまった雰囲気は無く(値段はいい勝負だけど)、その分味とイタリア臭さにキッチリと力を入れた名店でした。是非贔屓にしたいね:)

Summary="−−−−" Physical:-- (2003/03/22)

【2003-03-23-日】

【ひとりごと】

日がな空と海ばかり眺めてぼーっとしていると、色んなことを考えますな。

私は「自分の価値基準が明確な方」と言えるんでしょうな。何を為すにも、まず自分の中に絶対の評価軸があって、それは時に「世の中の」軸とずれており、しかし自分はそこに大きな信頼を寄せていて。もちろん私も「他人の評価」はむしろ人一倍気にする方だけど、その評価というのはあくまで自分の評価軸の中に組み込まれているに過ぎない。よく言えば自分が明確、普通に言えば独善的、とゆーことになりますな。

しかし当然、自分の評価軸に疑いを持つときはあるわけで。特に、自分としては納得の行くはずの行動をすべて満たしているにも関わらず、どこか釈然としないモノを抱いているときなど。

ま、そんな時は素直に他人の評価基準を頂いてしまうんすがね。自分に都合のいいように他人のモノを盗むことには長けてるようなので:) 逆にいえば、釈然としない気分を抱えているときに、知らずの内に新しい評価軸をくれるような人に、私は惚れ込むのでしょう。

5年来正しいと信じ続けてきたものがひっくり返されるのは、まぁ実は随分と爽快だったり。フフリ。

【one year】

彼岸。ウチの兄弟はそれぞれ盆と彼岸に生まれていて、まぁ何の因果と言われたモンですが。

一応爺様の仏壇にだけどお参り。もうすぐ1年になるんすね。さて、俺はあなたに、心の底から尊敬してたと言える爺様に、恥じない一年を送れてきたでしょうか?

そういえばようやく一人で遺影に向かっても泣かなくなりましたな。何処となく、イゼルローン共和政府の連中の考えが少しだけ分かった気がするぞ。

Summary="−−−−" Physical:-- (2003/03/23)

【2003-03-24-月】

【ものぐさロードウォリアー的選択】

そういえばカバン買い換えました。

数年間使い続けてきたこのトートバッグ、かなり優秀だったのですが、流石に肩掛け部分のほつれが激しくなってきてみっともないので、遂に買い換えることにしたのであります。……最優先要件は単純にして明快、すなわち頑丈であること

まー如星は仕事のときも大抵のオフも、この黒トートバッグ1つで過ごしてます。ノートPCをどんな時でも持ち歩き、かつデジカメやら薬入れ等々持ち歩きますし、TRPGでもやる時には重いルールブック、小さな買物ならバッグに放り込む等々、結構な重量を支え続け、風雨、連続使用に耐えるタフさが必要な訳です。細かくまとめれば

  • 生地全体が頑丈であること。
  • 肩掛け部分が太く、かつバッグの底まで回って一周していること(止めてあるだけじゃダメ)
  • 肩掛けと本体がリベット留めしてあり、強力に縫い付けてあること
  • 雨避けのため、上がファスナーで閉められること
  • 現実的なサイズで大容量。マチ大きめ。
  • スーツでもコートでも私服でも掛けられるある程度のデザイン性
  • 個人的趣味により黒限定。

ってトコですな。ちなみにノートPCは、それ自体をインナーバッグに入れて持ち歩いているので、カバン自体が特殊である必要はナシ。とゆーかですな、ノートPCバッグと称されるオフィス用品メーカーから出ているカバンは軒並みデザインが酷いので却下。(あるいはブランドデザインモノで馬鹿高いか……)

……で。頑丈さを売りにしつつデザインも悪くないトートは結構あるんすが、上をファスナー締めできるトートってだけで選択肢は限られてくるし、コートで掛けるので肩繰りが広めのを……と絞っていったら、結局前のヤツのマイナーチェンジモデルになってしまう罠。ま、まぁそれだけ使い込むに耐え得る、数年前とほぼ同じデザインを維持して今も売り続けてくれる逸品だったってことで。

ちなみに退役した方のバッグも、肩掛けのほつれを本気で補修さえすれば、実は本体は無傷なんすよね。文字通り酷使しまくったのに、うーん流石だ。

Summary="−−−−" Physical:-- (2003/03/24)

【2003-03-26-水】

【To buy, or not to buy. \2k.】

学生時代によく行っていて、今だとたまにしか行かないパスタ屋がある。バリエーションが豊富で、しかも安くて旨いという、まぁどこでも「学生街」って場所には時折出現する、(2ch的)神のような存在であった。

ところが、俺がその存在を知ったのは卒業も間近になってから。結局学生時代は数回しか行けなかったのだ。ま、大学のある駅が自宅から近いことも合って、その後も友人との待ち合わせに行ったついでに昼飯を食ったり、後輩の卒論を見たついでに利用したりと、それなりの利用回数を卒業後に重ねていった。

……で、行く度に思うのである。定番と呼べるほど気に入ったパスタは2種ほど。しかし食べたことも無いパスタも十数種。さて、滅多に行かないからこそ好きなものを頼むべきなのか、滅多に行かないからこそいろんなモノを試すべきなのか……深遠なるジレンマだなぁ、と(ぉ)

何度二皿注文したいと思ったことか:)

Summary="−−−−" Physical:-- (2003/03/26)

【2003-03-28-金】

【残心】

定番となった後輩の卒業祝い(俺の知る最後の世代の卒業だから、これがラストになるだろうが)を横浜にて。大人数呑み会ってことでアジアンキッチンとやらに行ったのでありますが、金曜の夜ってことを割り引いても、飲み屋としてもサービスレベルが悪くて萎え。人数予約入れてたにも関わらず、最初は人数足らずの長テーブルに案内され、端の二人用据え付け席に無理やり座らせて席数確保したつもりになってやがるし。何の為の予約だ……。流石に席は変えさせたけど、オーダーの間違いも多いし会計も滞るしと、めでたく二度と使わない店に認定。……俺の基準が厳しいのは分かるけど、別に他に店は多いんだしね( ´_ゝ`)

つかですね、どんなに安い店でも、簡単に印象を上げられる方法はあると思うのデスよ。ウェイターよ、人の目を見ろ、テーブルに心を置いていけ。それだけ。安いとか店が狭いとか小汚いとかは一切関係なく、それが出来ている店の印象は総じてよくなる。空中を睨みながらクダクダ口上を述べられても全然丁寧だとは思わないし、皿の底がまだテーブルを打たないうちに踵を返し始められるぐらいなら、回転寿司のベルトの方がマシである。

そう考えると、「残心」っていい言葉だね。本来は剣道や弓道の「逆撃への警戒を怠らない構え」らしいけど、一つの行動の終わり際に、最後まで心を行き届かせておくってのは、他の何にとっても大切なことだと思いますからな。注文を取り終わった後に一呼吸無言の同意を取るとか、卓に皿を置いて、一つ小さな笑みをおいていくも良し。

そういえば、如星的超ご贔屓の「Cafe Serie」のマスターさんは、帰りに俺たちが振り返って歩み去るまで、本当に深々と頭を下げて見送ってくれる。Serieがあれだけリピーターで賑わうのも、細かいようだけどこういう所を見ると納得できるのである。

【フォローアップ】

で、突発的に電話を入れて、Serie2階を貸し切り状態で2次会をかましましたが(・∀・)何か?

Summary="−−−−" Physical:-- (2003/03/28)

【2003-03-30-日】

【六義園】

花見がてらふらふら散歩。つくづく思うんだけど、東京は決して緑の少ない都市ではないね。皇居の存在が大きいのはあるけれど、それ以外にも各所に庭園があり、御苑があり、公園がある。新宿でも渋谷でも品川でもない、東京という文化の匂いがするこういう世界は悪くない。

Summary="−−−−" Physical:-- (2003/03/30)

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