VERBA VOLANT, SCRIPTA MANENT.

如星的茶葉暮らし

■ 12月下旬 ■

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酒の一滴は血の一滴。茶の一滴は心の一滴。ネタの一滴は人生の発露。


 

【2006-12-23-土】

人がよく死ぬ、と思うとき

最近有名人、著名人がよく死ぬな、と感じることがある。多分誰にでもあるだろう。

その「最近」がここ一週間なんて場合は本当に偶然立て続けに人が死んでいるのだろうけど、それが「今年は」なんて時間感覚の場合、それは単に自分が歳を取り、自分が子供の頃に脂の乗っていた年代の著名人がちょうど死に始める歳になったというだけのことだと思う。自分もそういう「お年頃」に近づいてしまったか、という感慨が湧かないでもない。

本来、自分ではない他人の死は、時に事故やその他様々な理由があれど、単にその人物が老いたからというのが大元の理由だ。しかしこういう思いの際に感じるのは、彼らが死ぬ歳に自分の側がなってしまった、という感覚だ。つまり、自分が老いる事で、世界もまた老いるという視点がそこにある。それを一番感じるのは著名人よりもむしろ身内に対してだろう──自分がある年齢に到達すると祖父母が死に、更に老いれば両親が死ぬ。歳が進めば相方が、友人が、また一人一人と彼岸へ去ってゆく。そう考えると、自分の親しい人を死に追い込んでいるのは、その人自身の時間であると共に、自分の側を流れる時間でもあるということなのかもしれない。……まぁ、単に時間の流れが平等というか、時間とは第三者的なモノだと言えばそれまでなんだけど。

この視点はある意味自己中心的というか、倣岸ですらあるのだけど、しかし裏を返せば、いみじくも遠坂凛が言ったように、世界という言葉自体が所詮は自分を中心とした事象の見方、価値観に過ぎないということかもしれない。その視界以上の彼方は、自分に取って「世界」の一部ではないということ。その視界の内側は、世界と名の付いた「自分自身」であるということ。自分の周りで他者が離合集散するのは、すなわち世界に人が出入りするという事。自分が成長し、老いるという事は、世界が老成するという事。……単に自分の周りにバラバラの粒子の群れがいるのではなく、世界というアメーバーがうにょうにょ単体として動いてるようなモンだと認識するのは、他者を認識できない子供じみた発想ではあるかもしれないけど、一方でそのアメーバー同士の縁を何処と無く感じていられる、何か自分がこの世界を見捨てない理由の一つでもあると思うのだ。

今日の一滴="−−−−" (2006/12/23)

【2006-12-29-金】

CM71-Day1:ウンディーネを呼び寄せて

今年は文字通り年の瀬の瀬、最後の3日間を狂乱の宴で過ごす羽目になりました。如星です(挨拶)

作り手サイド

さて、冬コミ1日目は例によって余所のTRPGサークルにてちまちまとコピ本を発行。ウチのサークルでプレイしているルールは「シャドウラン」なのですが、毎度自分以外のスペース(といっても2-3個ですがw)は大抵リプレイばかりのところ、今回はお隣も「サプリメント」すなわち追加の独自設定集を発行との予告がカットに。これはこちらも気合が入るというもの、ギリギリの徹夜で何とか一冊資料集を仕上げ、本戦に臨んだのであります:) 今回は元々ヴェネツィアが舞台とのことで、リクエストのあったARIA四大聖霊ネタを盛り込んでみたり。果てさて評判の程が気になるところ。

しかしTPRGは非常に小規模なジャンルではありますが、それ故に毎度リピーターの方が来てくれて嬉しい限り。また一度買った方も複数冊めを買って頂けている模様。これは実際のプレイで使う際には最低でもマスター用とプレイヤー配布用の2部が必要というTRPGならではの話で、つまり実際にご利用いただけてるという証でもある訳で。作り手としてはこれに勝る喜びは無いのですよ:)

買い手サイド

この日は鋼練定番のヒューズロイ本やリザロイ本を買い求め、また特定のお目当てさんのいるFF6エリアをピンポイント攻撃した程度だ。とはいえ、鋼練エリアの活気はまだまだ健在といった感じで、お目当て以外だったエド&ウィンリィ本なんかも思わず釣られて買い集めてしまった感じ。FF6でも珍しく小説本でクリーンヒットの作品を発見したり、買い手としての「偶発性の面白さ」は十分楽しめたのでありました。

……徹夜で1時間しか寝てない辛さもあり、早めに帰還してたっぷり休息を貪る一日目でありました。

今日の一滴="−−−−" (2006/12/29)

【2006-12-30-土】

3日目本戦日

またしても直前になってしまいましたが、明日は東プ08a「神慮の機械」にてお待ちしております。

今年の冬コミは快晴なのはありがたいですが、若干風が強めでシャッター付近は結構冷え込むようです。今回我々は幸いにもだいぶガレリア寄りではありますが、お越しの方々は「着脱可能な」防寒対策をしっかりと用意した方がよさそうです。……ええ、去年の冬はシャッター真正面でそりゃあもう凍える思いで(笑)

なお明日は今回の新刊「夏から冬への回帰線」及びその前巻である「夏色透かす桜の木陰」をご用意しております。また過去本(春ささら、ホロウ)について若干量ですが持参いたします。机上には配置いたしませんので、ご希望の方は売り子までお申し付けください。

またこれも毎度の話になりますが、如星は主に午前中は会場中を飛びまわっておりますので、本人を捕まえて一発殴ってやりたいという方はなるべく午後1時以降にお越しいただければと思います。

それでは戦友諸君、有明にてお会いしましょう|ω・)ノシ

CM71-Day2

同人誌購入の友・コミティア袋

や、この日はマリみてだけでティア袋1つが溢れるぐらい買い趣味に走りましたが何か:) この後の日記でも書いたように、まぁ良質本の多いこと多いこと。しあわせー。

今日の一滴="−−−−" (2006/12/30)

【2006-12-31-日】

CM71-Day3:ラスト・デイ

この日記は年が明けてからの更新になってしまいましたが、冬コミに参加された皆様、お疲れ様でした。そして年の瀬の娑婆生活を捨ててまで(!)当スペースにお越しいただいた皆様、本当にありがとうございます。なお今回の新刊は現在とらのあなにて委託手配済みです。冬コミにいらっしゃれなかった方等、今しばらくお待ちくださいませ。

それにしても、この日3日目は前2日の快晴に加え、実に暖かい穏やかな冬コミとなりましたね。……いや、選りに選って熱気高まる3日目に温くなりよってという気がしなくもありませんが(笑)

今回もいつものように店長本人は主に午後にしか自スペースにいられませんでしたが、それでも今回は特に、この同人稼業をやっていることで本当に色んな方々との繋がりができたことを実感しておりました。拙い当方の小説を毎度買いに来てくださる、あるいはWeb経由で感想をくださる読者の方々を始め、物書き同志、物書きに限らず作品を通じて知り合った同人作家さん、詞作りという形で一歩近づけた音楽系の方々。そしてもちろん、毎度イラストをご提供くださる絵師様等々。如星の同人活動も気が付けば5年を越え6年目に突入しているわけですが、こんな活動をしていなければすれ違うことすら無かったであろう人々との繋がりは、「人生楽在相知心」を掲げる如星にとって、本当に嬉しいものなのですよ。モノを書いていて良かったな、と思うのはそんな時なのです。

今日の一滴="−−−−" (2006/12/31)


 
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