VERBA VOLANT, SCRIPTA MANENT.

如星的茶葉暮らし

■ 07月下旬 ■

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酒の一滴は血の一滴。茶の一滴は心の一滴。ネタの一滴は人生の発露。


 

【2007-07-24-火】

なんとか生きてます

一部方面の方にはご心配をお掛けしておりますが、如星はなんとか生きてます。

はてダで少々ぼやいてますが、ちょっと心労が重なる感じで正直しんどい日々です。反面、些細な声が嬉しい時でもあります。あ、すんませんのでしばらくはブラックジョークの類はご遠慮ください(普段は大好きなのに)。全力でマジレスしてしまう可能性が高いです。

その影響でFate/Zeroサイドの新刊がかなり危うい状況ですが、何とか前編後編に分けての前編ぐらいだけでも出せればと足掻いております。ちなみに締切りは08/05(日)。頑張れ俺。

観鈴ちんは知らないけれど

そういえば、昨日はAIRの観鈴ちんの誕生日だったそうな。

──無論、如星は何度も言ってるようにAIRは途中で投げ出してしまった人。故に如星自身は別に彼女に思い入れはないのだが、それはさておき。何故思い入れのないキャラの誕生日に気づいたかと言えば、自分が目にするサイトの多くでその誕生日を祝っていたからに他ならない。

面白いな、と思ったのは、普段別にAIRや葉鍵寄りのコンテンツを扱ってるわけでもないサイトでも、単なる一言のみならず、キチンとお祝いイラストまで上げてるところも多かったし、普段オタ系ネタから外れてるようなサイトでも、こうして如星が目にするほどに結構言及されてたということ。つまり、驚くほどの普遍性がそこにあった。

つらつら思い返すに、多分AIRはある一定のオタク世代が「総員の共通経験」として扱えた最後のゲームな気がする。あれ以降葉も鍵も「普遍」と呼べるほどな膾炙をもたらすゲームは出してないし、ギャルゲ自体細分化の(あるいは先細りの)時代に入った感もある。それは別に善し悪しではないけど、ゲームのみならずアニメなども妙に細分化・多数のニッチという広げ方をしているのを眺めていると、ちょっとそういう普遍性が懐かしくもあるのだ。

……や、だから如星はその時点で既に釣鐘の外れ値だったわけですがね!

(というわけで一定期間だけ、ちょっとその台詞を拝借した夏新刊画像の一部でサイト画像を置き換えてみました。なんつーか、ホントにアイリと相性のいいフレーズですな)

今日の一滴="−−−−" (2007/07/24)

【2007-07-30-月】

ラガヴーリンを飲みながら

久しぶりに酒が飲みたくなり、ハウスモルト的に常備しているラガヴーリンの16年を注ぐ。

如星は基本的に、憂いを紛らすための酒は飲まない。自分の酒は常に娯楽であり、愉悦である。快楽を以って疲れを癒し憂いを晴らす、という飲み方ならするけれど、酔いに紛らわせるのは信条に反するし、何よりそんな酒は旨くない。そもそも日頃から酔いを求めて酒を飲まず、むしろ酔わずに延々飲めれば良いのにと考える方なのだからね。

つまりは、少し酒を飲みたいなと思うぐらいには、精神面が回復して来ている証でもある。一応原稿修羅場中は断酒しているという事情もあるのだけど、今日はバゼット用の資料の為と読み返した「僕らの言葉がウィスキーであったなら」の魔力が強烈に過ぎた。そこから久々に、本当に久々にムラッと酒が飲みたくなり、アイラの磯の香りをこの臓腑に掛けずにはいられなくなったのだ。

足の低いグラスにアイラを注ぎ、まずは鼻をグラスに突っ込む。懐かしい、とすら言えるピートの香り。まだ硬いアルコールの匂い。口に含み、転がさずにゴクリと飲み下し、喉の奥に昇る香りを楽しむ。いわゆる苛烈な酒のように、食道や胃の腑を焼くということはない。ラガヴーリンは強烈でありながら円熟した丸さを持ち、落ちていく感覚はあくまで滑らかだ。さらに少しグラスを回して空気に馴染ませ、またゆっくりと飲んでいくことでアルコールが僅かに飛び、閉じ込められてた香りが甘く開いてくる。

と、ふと思い立ってコートジボワールのカカオを使ったチョコをつまみに出してみる。カカオ分は高いが苦味は少なく、軽く炒った豆のような、アフリカの地味(ちみ)を感じさせる甘みが広がる。モルトをグッと飲んで、喉に残った余韻でチョコを食う。決して逆ではいけない、強いアイラはチョコの余韻を容易く押し流してしまうから。アイラを呷り、チョコをガリリと齧る。また酒を飲む。これは止まらない。塩辛い漬物と旨い水をやっているかのように止まらない。如星は酒に弱く、普段のペースは非常にゆっくりなのだけど、今日はあっさりとグラスが空いてしまう。やむを得ず、本当にやむを得ずもう一杯注ぐ。一口含んだ後にはまた少し揺すって少し待ち、酒が開き直るのをのんびり待つ。のんびり待ちながら、こんな日記をちまちまと書いている。

ああ、酒が旨い。それはこの人生において、本当に素晴らしく、重要なコトなのだ。

今日の一滴="モルト:ラガヴーリン16年" (2007/07/30)


 
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